ワクチンの問題点 その2 ワクチンを受けないことが悪いことのように思わされている③

④「ワクチンを受けないと他の人にうつして迷惑をかける」

 

自分のことを差し置いてでも他人の迷惑にならないように考慮するという日本人の気質に訴える実に巧妙な意見と言えます。

まず、かぜなどのほとんどの感染症はいわゆるお互いさまであり、うつしあってお互いに免疫力を高めあうという側面があります。

 

一度感染症にかかると二度目以降は発症しないことを(狭義の意味で)免疫がついたと言います。
実は一度感染して免疫がついた人が、2度目以降に感染すると、発症しないまま免疫が増強されます(これをブースター効果と言います)。

 

ワクチンで集団での感染を防御してしまうとブースター効果が得られなくなり、免疫がすぐに消えてしまいます。

 

これによって実際に以下に示すような弊害が起こっています。

・本来子どもの病気が大人になってから発症する。
・母子免疫(妊娠中に母から子へ渡す免疫)が低下し続けている。

確かにワクチンを受けることで人にうつす(二次感染)ことを防げるものもあります。



しかし、ワクチンで防げる病気の項で述べたのと同様に、この場合でも病気の頻度、重症度、ワクチンの効果、副作用などを考慮する必要があり、二次感染予防のために何でも受ければ良いというわけにはいきません。



実際にどの感染症が人にうつすことで問題になるのでしょうか?

再び、具体的に現行のワクチンで見てみましょう。



まず、破傷風は感染者から他人に移ることはありません。

ヒブ肺炎球菌は常在菌であり、他人への感染を考慮する必要はありません。



日本脳炎も蚊が媒介しますが、患者から直接他人に移ることはありません。



 

さらに、繰り返しになりますが、BCGインフルエンザワクチンに感染予防効果はありません。



ジフテリアポリオは病気自体がありません。

 

風疹水痘(水ぼうそう)ムンプス(おたふく)は軽症の病気のため副作用などに目をつぶってまで人にうつすことを気にする病気ではないでしょう。

B型肝炎は母子感染以外が問題になることはないでしょう。

 

現行のワクチンに色をつけてみましょう。以上の理由で、色()のついたワクチンは必要ないでしょう。

BCG(肺結核)日本脳炎ジフテリア、百日咳、破傷風ポリオヒブ肺炎球菌、麻疹(はしか)、風疹、水痘(水ぼうそう)、ムンプス(おたふく)インフルエンザHPV(子宮頸がん)ロタB型肝炎

 

人にうつすという観点からもワクチンが必要な病気はほとんどないと言えますね。

 

長くなりましたので、今回のまとめをしておきます。
ワクチンを受けないことは決して悪いことでも、必ずしも他の人に迷惑をかけることでもありません。

 

自信を持ってワクチンを受けるかどうか選択しましょう。

私が上記のような指摘を受けた場合は以下のように答えます。

 

「私はワクチンという効果も完全ではなく、また、副作用も多く、安全性も定かでない方法は熟考して必要と思われるもののみを子どもに受けさせます。もちろんそれ以外の方法で最大限感染症に対する対策はしています。」



次回からワクチンの問題点 その3になります。

 

関連記事

no image

月刊「壮快」2019年3月号「インフルエンザや肺炎の予防接種が必要ない理由」

健康雑誌の月刊「壮快」に「自然派医師が土をいじる。菌とたわむれる。」という記事を連載中です。 今月号(2019年3月号)は連載第15回目「インフルエンザや肺炎の予防接種が必要ない理由」です。 いままで、何度もインフルエンザワクチンの記事を書いてきました。 https://www.facebook.com/shinjiro.homma/posts/2226848267640180 インフルエンザワクチンについては私は簡単には次のように考えています。 ・感染の予防効果はほとんど期待できない ・重症化(小児の脳炎脳症・高齢者の肺炎)の予防効果はない ・他のすべてのワクチンと異なり毎年打つという特殊な […]

no image

ワクチン(予防接種)の問題点 その1 ワクチンは義務だと思い込まされている

しばらくはワクチンの話題を続けますが、まずはワクチンの問題点について考えてみます。   まず重要なことですが、ワクチン接種は義務ではありません! 初めにこの事を強調しておきます。   ワクチンには市町村が勧奨する(勧める)定期接種と、個人が医療機関で受ける任意接種がありますが、ともに義務ではなく、受けるかどうかは親(保護者)が決めてよいということです。 子どもが判断できる年齢では子どもの意思も尊重するようにしましょう。   特に定期接種は義務で任意接種は義務ではないと思っている人がほとんどです。   任意接種の方が任意という名前がついているので定期接種の方は義務だと勘違いしてしまうのでしょうか […]

no image

予防接種についての私の意見のまとめ

今回は私の予防接種についての意見をまとめて記事にします。私に反対の意見があってもいいと思いますし、それを否定しませんが、これを機会に多くの人が考えるきっかけになればいいと思います。私の情報は陰謀論など確認できない情報は一切使っていません。   とても、すべての内容は紹介できませんのでワクチンを勉強される方は、ぜひ拙書「自然に沿った子どもの暮らし・体・心のこと大全」のワクチンの項を参照していただきたいと思います。宣伝ではありません。私はかつてNIH(米国立衛生研究所)でワクチンの開発者でした。ですから、ワクチンを推奨する様々な専門家の意見や批判内容も、考える背景も実はよく理解できるので […]

no image

ワクチンの問題点 その3 ワクチンに対する情報(効果や副作用)が正確に伝わっていない①

20世紀の医学上の最大の功績はワクチンと抗生剤であるという意見があります。 天然痘(死亡率約30%)という病気が、種痘というワクチンにより世界中から根絶された例を代表として、次々と開発されたワクチンが、人類の脅威となる重篤な感染症を制圧して行った救世主であると。 本当でしょうか?   私は、今ではワクチンほど効果が過大に評価され、副作用が過小に評価されているものはないと考えています。 一つずつ見て行きましょう。   1効果が過信されている   ① 歴史的にみてほとんどの致死的な感染症の大幅な減少(患者数、死亡率とも)はワクチン導入以前に起こっている   大正時代以前は様々な伝染病で毎年、数千~ […]

no image

藤岡市でのワクチンのお話会終了しました

昨日は群馬県の藤岡市で「ワクチンのお話会」というタイトルで講演会を開いていただきました。   ワクチンのお話は明るい内容がほとんどなく、重苦しくなることが多いのですが、昨日は小さなお子さんたちが中和してくれたためか、なかなか良い雰囲気の講演になったと思います。   また、講演会後の懇親会ではワクチンのことを超えて少し深い話にもなり、楽しい時間を過ごせました。スタッフの皆様方、ありがとうございました。   私はもともと小児科医で、研究は「感染症学」「ウイルス学」「ワクチン学」が専門です。米国NIH(国立感染症研究所)に留学していた際には、ロタウイルスワクチンの開発にも携わっていたことがあります。 […]

PageTop