新しい情報にすぐに振り回されないようにしましょう COVID-19⑮

これまでに書いた記事のまとめは以下を参照してください。
私は、現在はテレビや新聞はほとんど見ていませんが、新型コロナウイルスに関してネット上ではあらゆる情報が流されています。
新しく登場したウイルスですので、分からないことも多いのも確かです。しかし、あまりにも不確かな情報が出ており、さらに安易に拡散されるようになってきました。様々な情報が錯綜している中で、混乱したり不安に感じている方も多いと思いますので、私なりの解説をしてみます。よければ参考にしてください。
内容が極端でインパクトのある情報は人を引きつけますが、現実との整合性が大切になります。せっかく良い情報を出しても、一部に明らかな間違いがある場合はその他の発信されている情報全体の信用性がなくなります。また情報の混乱から本当に大切な情報が見えにくくもなります。
情報を発信、シェアされる方は、内容をきちんと確かめてから出されることを強くお勧めします。もちろん私の出す情報にも間違いがあるかと思います^^
以下、情報と私の解説です。
①コロナウイルスなどそもそも存在しない
→コロナウイルスは存在するでしょう。
世界中からとてもたくさん報告されているウイルスの(遺伝子を解析した)登録情報(シークエンスデータといいます)がそれを示しています。ただし、これらの中に意図的に嘘の報告(登録)がなされているものも一部あるでしょう(これはおそらく間違いないでしょう)。
しかし、コロナウイルスは存在しないと言い切る場合、世界中から登録された「すべて」のコロナウイルスが虚偽の報告であったということになります。
②新型コロナウイルス感染症はとても恐ろしい病気である
→風邪程度の感染症ですが、リスクのある人(高齢者や基礎疾患を持つ方)では亡くなることのある病気というのが正確な認識になると思います。
風邪でもリスクがある場合は普通に死ぬことがあるという考えがない人から見ると、死ぬことがあるからとても怖い病気という認識になります。
しかし、他のあらゆる感染症や風邪であっても、リスクのある人は全く同じ傾向で亡くなります。今回の新型コロナウイルスでは、その傾向が特に強いというだけです。
因みに、インフルエンザでは、死亡例のほとんどは乳幼児(脳炎脳症)と高齢者(肺炎)に見られますが、今回のCOVID-19では、この乳幼児の方がなく、ほぼ高齢者(なおかつ基礎疾患のある方)にのみ偏っているのが特徴です。
③PCR検査(や抗体検査)はコロナウイルス以外の病原体を検出している(PCR検査が「ほとんどすべて」違う病原体を検出していると説明されているものさえあります)。
→PCR検査は、間違えて違う病原体を検出することが「まれに」あるというのが正確な情報になります。
技術的に難しいと説明する意見もありますが、今時の技術者や研究者が手技的に間違えるような検査ではありません。
マニュアル通りにやっているなら、現行のPCR検査は間違ないように、2重に検査(ネステッドPCRと言います)をしています。この方法では違う病原体が検出されることは限りなく無くなります。
新型コロナウイルスでPCR検査の間違いが多いのは確かです。しかし、これは検出できるかできないかの間違であって、検出されたときにコロナウイルスであるか、違う原因であるかの間違いではありません。
PCR検査において
・検査マニュアルを守っていない
・検査結果(報告数)をごまかしている
という可能性はありますが、これらを確認することはできませんし、これはPCR検査自体の間違いとはまったく違う次元の問題になります。
同じく抗体検査も同様にまったく違う病原体を検出していると批判している記事があります。抗体検査でももちろん正確ではないことが「あります」が、「決して多くはありません」。
抗体は感染したことがあるかどうかを見るものであって、感染を阻止する効果がないという意見もあります。一部正しいのですが、通常は中和抗体を使えば簡単に感染を阻止することが可能になります(詳しくは前回の記事を参照して下さい)。
④イタリアの死亡者(世界で最大数)はコロナウイルス以外の原因で亡くなっている
→現在の出されている正式な情報は、イタリアで死亡が報告された「コロナウイルス患者の」99%が1つ以上の基礎疾患を持っていたというものです。さらに死亡者のほとんどは高齢者で、平均年齢79.5歳でした。
しかし、死亡の原因はコロナウイルス「ではなく」基礎疾患(別の病気)で亡くなったと解説しているものがあります。
この報告は、中国の武漢市で報告されたものと同じで、初めから繰り返し述べている、「若年者の死亡がほとんどまったくない」ことを後押しする情報になります。
⑤若年者も重篤化する
もちろん、数が多くなれば若年者でも感染、重症化する人も中には出てきます。また、若年者にも基礎疾患がある人はいます。ですから、まれであるが、若年者でも重篤化する「ことがある」というのが正確な情報になります(④も参照してください)。
若年でも重篤化することを強調するのは、来年以降のワクチン接種を若年者にも強く誘導するための布石でしょう。
⑥有力な治療薬の一つに挙げられているファビピラビル(商品名アビガン)の副作用に肺炎がある。つまりCOVID-19の主要な死因の肺炎はアビガンの副作用である。
→アビガンはインフルエンザ治療薬として認可された薬です。肺炎の副作用は「アビガンではない他の」インフルエンザ治療薬で見られたものであり、アビガンの副作用として見られたものではありません。
アビガンと他のインフルエンザ治療薬は、作用機序が全く違う薬です。例えるなら、「ソフトバンクの携帯のプログラムによる不具合がauの携帯にも起こる」と言っているようなものになります。
その他、一般的に報道されている情報とは全く違う、思いもよらないような意見(陰謀論のような)がネット上では次々と出てきます。これらに関しては多くは検証できません。もちろん、検証できなくとも間違いないだろう、と思われる情報もたくさんあります。
これらの情報を、今必要としている方もたくさんおられると思います。しかし、私が最もお伝えしたいことは、さまざまな確認できない情報に振り回されたり、不安になる(他者軸)よりも、実際に生活の中でどのように考え、実践するか(自己軸)が大切であるということです。
つまり、今している日々の暮らしを見直し、できるだけ本来の自然に沿ったものに整えていくことが大切だと思います。

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