政府による新型コロナウイルス感染症の抗体検査の結果がいつまでたっても公表されません。
この調査は、COVID-19の日本での実態の把握の為に、まずは日本赤十字社の献血血液を東京都と東北地方の各500検体から検査し、その後、各地域の検査を順次追加していく予定だそうです。
速ければ5/1にも結果を公表するということでした。しかし、5/1から約2週間たった5/14現在でも結果が発表されていません。
政府の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の尾身茂副座長は、5/11の参議院予算委員会でなんと「(実際の感染者数は公式発表数の)10倍か、15倍か、20倍か、というのは誰にもわからない」と答えています。
この情報は今後のCOVID-19に対する 政府の方針を決める上でとてもとても重要になると思うのですが・・・
・今後の方針を決定づける最も重要な検査の結果が「わからない」とはどういうことになりますでしょうか?
・抗体検査は行われていないということでしょうか?
・検査は行われているが、結果は対策本部にすら報告されていないということでしょうか?
・・・
世界中で行われている抗体検査の結果は、これから次々に報告が出てくると思いますが、ネット上ではForbesオンラインに現時点をまとめた表が出ていました。
日本での陽性率はもっと高いと予想しているのですが・・・
これをみると、やはり以下のことがわかると思います。
①PCR検査を基本とした正式な公表数の数十倍から数百倍の感染者がいる
②①に伴い、感染者での致命率は正式な公表率よりとても低くなる
おそらく最終的な致命率は0.1%かそれ以下になると思われる
ちなみに、この数字は私が今回の新型コロナウイルスの一連の記事の一番始め(2/21)に書いた私の予想に一致しています。
③不顕性感染や軽傷者がものすごく多い
④国や地域により大きなばらつきがみられる
⑤日本では、感染者数、死亡率とも欧米諸国に比べ極端に低い
⑥欧米諸国の中で、唯一、強い都市封鎖をおこなっていないスウェーデンの抗体保有率が25.0%と最も高くなっている(イタリアの一つは除外して)。
つまり、集団免疫の獲得(60〜70%)に最も近くなっています。今回の流行が落ち着いても、集団免疫を獲得するまで第2波、第3波と何度も流行が起こる可能性があります。
COVID-19という病気の重症度は、PCR検査だけからみる場合と抗体検査の結果からみる場合では全く異なることになります。それに伴い、COVID-19に対する、考え方や対策を根本的に見なおす必要があると思います。1日も早く、抗体検査の公表を望みます。
・これまでに書いた記事のまとめは以下を参照してください。