日本政府主導の抗体検査の結果発表!? COVID-19㉒

5/14に政府主導の新型コロナウイルスの抗体検査の結果が出ないという記事を書いたのですが、翌日5/15の早朝に発表がありました。
結果は、500検体のうち抗体陽性は東京都と東北地方でそれぞれわずかに3検体と2検体であったとのことです。抗体保有率は単純計算で、東京都で0.6%、東北地方で0.4%になります。
これは、前回紹介した現時点で国内外から報告されている抗体保有率の中で、ダントツで最も低い値になっています。個人的には、予想よりかなり低い値だと思いますが、皆様はどのように感じますでしょうか?
いずれにしても今後出てくる、大学や研究機関、民間での検査の結果と比較して評価していく必要があると思います。
仮に東京都での抗体保有率(感染した人)が0.6%だとしても、感染者での致死率は単純計算で約0.13%(インフルエンザと同等)になりますが・・・
感染力の強いウイルスであり、実際に都内では有名人を含めて多数の患者数が発生し、欧米諸国のような厳密なロックダウンを行っていないにも関わらず、日本ではほとんどの人が感染していないということになります・・・?
ロックダウンを強く行っていないスウェーデンでは抗体保有率がすでに25%にも達するそうですが、日本では集団免疫(国民の約6〜7割の抗体保有)を得ることは夢の夢になります。
この数字が本当ならば、今後流行が何度も来ることを覚悟しなければならないでしょう。その度にロックダウンを選択するのでしょうか?
そして、最終的にはワクチンが勧められるのでしょうが、どんなに感染管理を徹底したり、ワクチン接種やたくさんの薬を使用しても、毎年流行を防げないインフルエンザのように、感染者がゼロになることはないでしょう。
感染症や病気というものに対する考え方を根本的に見なおす段階に入っていると思います。つまり、自分の外(消毒やワクチン、薬)に頼るのではなく、自分の内なる力(免疫力や抵抗力=日常生活)を高めることです。
今回、日本赤十字社に保存されている献血検体で検査を行ったということは16歳から69歳の範囲内、つまり主に成人からの血液で調べたと思いますが、問題は、いつの時点の血液で検査したかになります。
陽性数がとても少なく、しかもキットにより結果に違いがあったり、新型コロナウイルスが流行する前の検体からも陽性が出るとのことです。つまり、おそらく海外から輸入したキットを使用したと思いますが、検査の正確性(とくに感度と特異度)が問題になります。
注:簡単には感度とは陽性者を間違いなく陽性とする率、特異度とは陰性者を間違いなく陰性にする率です
検査の正確性に問題があるなら、より正確な検査法を早急に開発する必要があります(具体的には感度、特異度の高い検査のためのモノクローナル抗体の作成になるでしょう)。
何度も繰り返した様に、今後、抗体検査はものすごく重要になると思います。COVID-19の武漢での発生から、すでに5ヶ月、国内の発生からも4ヶ月経過しています。何よりも、感度、特異度の高い検査法の開発を最優先する必要があるのではないでしょうか。
表はForbesオンラインより
これまでに書いた記事のまとめは以下を参照してください。

関連記事

no image

新型コロナウイルスの特徴の追加と今後の対応についての考え方(3/10の時点) COVID-19⑦

新型コロナウイルスの記事をいくつか書いています。今までの記事のリンクを以下にまとめておきます。ぜひ合わせてご参照ください。 https://www.facebook.com/shinjiro.homma/posts/2628624327462570 本日(3月10日)は、現時点で分かっている新型コロナウイルス(covid19)のいくつかの特徴を追加して、今後の日本での対策をまとめます。 〜新型コロナウイルス(covid19)の特徴の追加(現時点 3月10日)と今後の対応についての考え方〜 ①不顕性感染が多いと思われる ②不顕性感染者も発病者と同等のウイルス量を排出している ③①②により今後の市 […]

no image

微生物の排除が病気を作っていることが常識になる時代へ

近所の本屋さんで「あなたの体は9割が細菌」という本が目に止まりましたので、早速購入してみました。簡単に概説し、私の意見を加えてみます。 ゲノムとは1つの生物の遺伝情報で、本体は細胞内のDNAです。 DNAは4種類の塩基(文字のようなものに相当)が並ぶことにより(配列が)、情報を伝える設計図になっています。 ヒトゲノムは30億塩基もの長さがあり、このすべての配列を解析したのがヒトゲノム・プロジェクトで、2003年に完了しました。 これにより当初は、病気のメカニズムのほとんどを解明できるとまで期待されていましたが、遺伝子の配列だけではほとんど何も分からないことがはっきりし、思ったほどの成果はありま […]

no image

塩麹としょう油麹の仕込み

新型コロナウイルスの記事が続きましたが、もちろん通常通りの活動もしております。 久しぶりに、塩麹としょう油麹を仕込みました。 今年の麹の出来もすこぶる良好です!今回仕込んだ塩麹、しょうゆ麹は約2週間後に完成となります。 麹菌は日本の国菌に指定されているほど重要な菌です。日本にはたくさんの発酵食品があり、日本人の健康を培って来ました。発酵食品の代表である調味料(みそ、しょう油、みりん、日本酒、米酢、甘酒、塩麹、しょうゆ麹など)はすべて麹菌の働きから発酵が始まります。 発酵食品は健康の要である腸内細菌を整えるのに最適です。今年も調味料の自給自足を目指します。 私事ですが、私が新型コロナウイルスに感 […]

no image

現代ビジネスオンラインで私の新刊の特集記事が公開されました。

現代ビジネスオンラインで私の新刊の特集記事が公開されました。 『ウイルス研究者が語る「守るべき暮らし方」』になります。https://gendai.ismedia.jp/articles/-/73006 私の新刊「感染を恐れない暮らし方」の中のたくさんの項目のわかりやすく簡潔なまとめになっており、主な内容は以下になります。 ・変異する新型コロナ、今後も感染の可能性はある ・自然に沿って暮らせば、病気にならない ・ウイルスによる感染症は、薬では治せない ・新型コロナから回復する唯一の方法は自然治癒力 ・自然と離れた暮らし方が感染後の重篤化を招く ・からだの防衛にかかわる常在菌のためには、過度な手 […]

no image

腸内細菌の種類と役割②

前回の記事の続きです。   人と腸内細菌は共生関係というお互いに助け合っている関係にあります。   腸内細菌にとって人の腸内に住むメリットとはなんでしょうか。 まず、私たちは、定期的に食物を食べますので、腸内細菌には自動的に食べ物(とくに糖質)が供給されます。 また腸内は適度な温度や水分が保たれており、腸内の酸素の少ない環境は、嫌気性菌が多い腸内細菌にとっては実に快適な住みやすい環境と考えられます。 一方、人にとってのメリットですが、腸内細菌が良い状態では、以下のように、人の腸内でとても多くの役割を果たしており、人の存在を根本から支えています。 ①常在菌として存在し病原菌の […]

PageTop