COVID-19の抗体検査による疫学調査の結果が次々と出て来ています COVID-19⑱

COVID-19の抗体検査による疫学調査の結果が次々と出て来ています。
まずは、結果だけを簡単に書きます。
①米カリフォルニア州 サンタクララ郡 人口約200万人
・3330例のうち1.5%で抗体陽性
・年齢、性別、人種などで補正して全人口の約2.49〜4.19%(48000〜81000人)がすでに感染したと推定
・これは、PCRで確認された公式患者数950人の50〜80倍
・補正した感染者での致死率は0.12〜0.2%になる
②米カリフォルニア州 ロサンゼルス郡 人口約980万人
・成人の2.8〜5.6%で抗体陽性
・補正して22万1000人~44万2000人がすでに感染したと推定
・これはPCRで確認された公式患者数7994人の28~55倍以上
・補正した感染者での致死率は0.1~0.2%になる
③ドイツのガングルト町 人口12529人
・全体の14%で抗体陽性
・PCRも加えて全住民の約15%がすでに感染したと推定
・補正した感染者での致死率は約0.39%になる
詳しくは前回記事にしましたので下記を参照してください。
④イギリス ランセット誌 2020年3/20号 オンライン版
・軽症例や不顕性感染例などによるバイアスを調整した全体の感染致死率は0.66%と推定される。
・60歳以上に限ると3.28%
・60歳以下では0.145%
・60歳以上の死亡率が全体の死亡率を引き上げている
ランセット誌は世界でもっとも権威のある2大医学雑誌の一つで、もう一つがNEJM(New England Journal of Medicine)になります。
⑤NEJM誌の最新号(2020年3/26号)には以下のように書いてあります。
『不顕性感染や軽症を加味した致死率はおそらく1%を大きく下回り、致死率が約0.1%である季節性インフルエンザや過去のパンデミックインフルエンザと同等と思われる。少なくても(かつて登場したコロナウイルスである)SARS(致死率9〜10%)やMERS(致死率36%)のような感染症ではない。』
まず、注意すべきことは前回と同様に、今回紹介した①〜③とも、第1報告ですので、細かい数字や内容などは不明で、正式な報告は後で出てきます。また、それぞれはまだ数が少ないので、結果をそのまま全体、あるいは日本に当てはめることはできません。
しかし、いずれもほぼ同様の結果を出しています。さらに、もっとも権威ある2大医学雑誌のいずれもがほぼ同じタイミングで致死率の推計を出しており、これらの結果とも近いので、最終的な結論はほぼ間違いないと思います。
注目すべきは、実際の感染者数が公式患者数の最大で80倍にものぼる可能性があるということです。PCR検査を積極的に行っている国の数字ですから、重症例にだけ絞って検査をしている日本では、さらにこの何倍にもなっている可能性があります。
それに伴って、正確な致命率も公式のものより大幅に下がることになります。
以上のことから、前回も書きましたが、以下のことはほぼ間違いないと思います。
・COVID-19の正確な致命率は現在の正式な報告より大幅に低く、おそらく毎年流行するインフルエンザ(0.1%)と同等程度と思われる
・不顕性感染がとても多い
・すでに多くの人が感染し、無症状のまま治っている可能性がある
抗体ができても、本当に免疫がついているかどうか(再び感染しないか、他人にうつさないか)を疑問視する意見もあります。しかし、そのような情報が正しいかどうかを確認するためにも、一刻も早く抗体検査を行っていく必要があると思います。
・これまでに書いた記事のまとめは以下を参照してください。

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