月刊「壮快」2019年4月号記事「発酵食品を手作りすると家の中や体内の菌がよくなる」

健康雑誌の月刊「壮快」に「自然派医師が土をいじる。菌とたわむれる。」という記事を連載中です。今月号(2019年4月号)は連載第16回目「発酵食品を手作りすると家の中や体内の菌がよくなる」です。

腸および腸内細菌の状態が人の健康にとって最も大切であることを繰り返しお伝えしています。

腸が人の活動の全てを下支えしており、人と腸内細菌は共存しています(もちろん皮膚や口の中の微生物も同様に大切ですがわかりやすい表現にしています)。

腸内細菌が元気であれば健康上のほとんどすべての問題が解決すると言ってもいいでしょう。腸内細菌のことを考慮しているのといないのでは全く考え方が逆になることもあります。この観点から医学、栄養学、代謝学食事法、健康法を考え直す必要があります。

腸内細菌の状態がいい状態というのは、次の2つを満たす事です。

①腸内細菌の種類が多いこと(多様であること)
②全体として腸内細菌がお互いに助け合う関係としてまとまっていること
つまり、いわゆる善玉菌が優位で腸全体を統括している状態

腸内細菌は一般に善玉菌、悪玉菌、日和見菌に分類されていますが、善玉、悪玉というのは極めて人間目線の考え方であり、本当は善悪などなく全てが必要です。

それぞれの細菌は持っている遺伝子が違うため、できる仕事が異なるのです。いわゆる悪玉菌でも悪玉菌にしかできない仕事もあるのです。

ある特定の善玉菌がどんなにいい菌でもその菌だけ増やしてはいけないことになります。発酵食品が体にいいのは間違いありませんが、市販のヨーグルト、納豆、イースト、サプリメント、麹・・・などはほとんど1から数種類の菌だけが含まれますので注意が必要ですね。

遺伝子的に人に一番近い動物はチンパンジーと言われ、人とチンパンジーの遺伝子は99%が共通しています(つまりほとんど違いはない)。人の間でも遺伝子的に最も離れている人でも99.6%の遺伝子は共通しています。もちろん遺伝子の働きは、配列だけで決まるのではなく、発現(働くスイッチ)など複雑なしくみがありますが・・・

ですから、人の遺伝子の違い以上に腸内細菌の違い=腸内細菌の持つ遺伝子の多様性=腸内細菌ができる仕事の多様性が大切になります。

腸内細菌は、まずは善悪関係なく腸内細菌の種類が多い事が大切なことを抑えておいてください。

そして、次に腸全体として、いわゆる善玉菌が悪玉菌の働きを利用しながら全体を統括している状態がいいのです。これにより、腸全体が助け合い共存する関係ができ、善悪関係なくすべての菌が生かされますし、人ももちろん健康になるのです。

また、すべてがフラクタルですので腸内の状態が人(個人)の縮図であり社会全体の縮図にもなっていますね。

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