食に関する様々な健康情報に飛びつく前に知っておく最も大切なこと

<食事法>

不食、断食、フルータリアン、ビーガン、マクロビオティック、糖質制限食、ケトン食、MEC(肉・卵・チーズ)食、PUFAフリー、グルテンフリー、ローフード、分子整合医学的な食事・・・ 

<◯◯が身体に良い・悪い>

玄米、菜食、小麦、穀物、雑穀、肉、牛乳、大豆、砂糖類、多糖類=炭水化物、動物性たんぱく、植物性たんぱく、動物性の油、植物性の油、ω3・6・9・・・

次から次へと食事法、健康法、栄養学が出てきています。勉強すればするだけ何が正しいのかわからなくなります。これらの中にはお互いにまったく正反対な意見のものもたくさんあります。

それぞれの本や記事の中では、あたかも自分の意見・理論が正しいかの様に、一見理論的に、整合性をもって書かれているのに、なぜ、こんなにもたくさんの相反する意見が出てくるのでしょうか。

食事は健康と関係ないという極論すらありますが、これは全体が観れていない短絡的な考えです。人の身体は食べたものでできていますので、やはり食事の内容は最重要だと思います。また、何を食べるかは、自分だけではなく他のもの(生き物や環境)にも影響を与えていくからです。

さらに私は、食をどうするかが、最も人間性の出るところだと考えています。食は命を頂くことであり、世界(全体)に対して自分(部分)がどのようなスタンスであるかの表現です。食を見ればその人がわかる、まさに縮図なのです。

人は自分の考えや理論に沿うものを集めやすいという傾向があり、自己正当化バイアスと言います。このバイアスを外す方法はいくつかありますが、最も重要な方法は、理屈(理論)ではなく「事実だけ」を見ることです。

現代では、ほぼ無限にどのような情報でも得られますし、その情報をどのようにでも解釈できる時代です。重大な事実を無視して、自分の考えに合う枝葉の情報を組み合わせれば、どのような理論でも組み立てられてしまいます。人の思考やそれを組み合わせた理論や理屈には、必ずこの自己正当化バイアスがかかります。 

かくいう私の意見にも自己正当化バイアスがかかっていますので、私の判断基準(バイアス)をはじめに明確に宣言しておきます。 

私の場合は、何かを判断する場合、自然に沿っているかどうかで判断しています。自然の法則は人だけに当てはまるシステムではなく、動物にも植物にも微生物にも環境にも当てはまるのです。

すべてはつながっていますので、どこかに負担をかけることは、最終的にはすべてにとって(人にとっても)よくありません。「物事を広くみる」とはこのことを言うと思います。

つまり、私のお勧めしているすべての食や健康法は、自分のみならず、家族も、他の人達も、人以外のすべての生物も、環境も良くなる方法なのです。そうでないものは、自己正当化バイアスがかかった思考の産物であり、必ずどこかが間違っているのです。 

では、食事と健康に関する「最も重大な事実」を見てみましょう。

戦後の日本の3大栄養摂取量と現代病(がん、アレルギー、自己免疫疾患、高血圧、糖尿病、肥満、うつ、自閉症・・・など)の激増(うなぎのぼりに増えています)の関係を最も単純に、あらゆるバイアスを外して事実だけをみます。

もちろん、ビタミン、ミネラル、ファイトケミカル、様々な汚染物質(公害、農薬、添加物、重金属、抗菌グッズ、薬、ワクチン、精製塩、塩素、フッ素、遺伝子組み換え、放射能・・・など)、さらにはメンタル(心)の影響もとても大きく、考慮する必要がありますが、まずは何はともあれ、最も重大な部分である3大栄養素(糖質、脂質、タンパク質)をみます。

①総糖質(炭水化物を含む)は減少

このうち単糖類、二糖類は激増、多糖類は激減、食物繊維は激減

②総タンパク質は横ばい

このうち動物性は増加、植物性は減少

③総脂質は激増

このうち動物性は激増、植物性は増加、植物性ではω6は増加、ω3は横ばい 

これらからわかる結論は・・・

①総摂取量を見ると糖質、タンパク質よりも脂質が最も重要かもしれない

②脂質のうち、動物性(飽和脂肪酸)と植物性(不飽和脂肪酸)のどちらが悪いのかはこれだけではわからないが、おそらく動物性の方が悪い

③植物性脂質の中では、植物性全体の摂取も増えており、ω3/ω6のバランスから考えると、ω3を増やすよりもω6を減らすことが重要

④糖質が問題あるなら精製糖(単糖類、二糖類、さらに白米などの精製された炭水化物も)、タンパク質が問題あるなら動物性の方

 枝葉の話はさておいて、まずはこれらが食についての基本で、あらゆることに優先する「事実」になります。

 次々と健康論、栄養論、食事論・・・が出てきますが、ここから大きく外れるものは、どんなに論文を引用しても、どんなに理論的であっても、どんなに言葉巧みに誘導していても「事実」からはズレていることになります。つまり、自己正当化バイアスにより捻じ曲げられた理論になります。

 以上が、食に関する情報を判断する時に枝葉の部分ではなく、まずはもっとも大切で基本的な事になります。

関連記事

no image

しょうゆ麹の仕込み

米麹を使って、しょうゆ麹を仕込みました。 米麹に醤油を入れて、手揉みしてかき混ぜるだけです。米麹があればとっても簡単にできます。自分で作れば材料も厳選でき、オリジナルで安心安全な調味料を作れます。2週間ほど室温に放置し、その後は冷蔵庫で保存します。 しょうゆ麹は、ほぼしょう油と同じ様に使う事が出来ますが、とってもコクが出ますし、体にも良いものになりますね。 わが家では消費量が多く、この量を1年に3回ほど仕込む事になります。私の2册目の本「病気にならない食と暮らし」は、自然に沿った生活を具体的に実践する為の本です。麹菌の培養からあらゆる調味料の作り方を解説しています。 https://www.a […]

no image

ドキュメンタリー映画「いただきます」のオオタヴィン監督が取材に訪れました

なんとドキュメンタリー映画「いただきます みそをつくる子どもたち」の監督をされている映画監督で写真家でもあるオオタヴィンさんがわが家に取材に来てくださいました!! 皆さまは、ドキュメンタリー映画「いただきます」をご覧になったでしょうか。 http://itadakimasu-miso.jp/ この映画は、私が普段お伝えしていることをそのまま実践、実証しているような映画です。 日本の伝統的な食事や生活を福岡市の高取保育園の1年を通して描いています。この保育園は、現在全国から視察の申し込みが殺到しているそうです。 伝統的な和食(玄米、みそ汁、オーガニック野菜)、身土不二、自分の食べ物を自分でつくる […]

no image

みその仕込み開始

本格的に今年度の調味料作りを始めます。 まずは、調味料の定番「みそ」になります。 みそは日本の調味料の代表であり、すべての食べ物のなかで最も体に良いものの代表でもあります。食の欧米化に伴い、みそ汁をとらない子ども達が増えているそうですが、日本に住む日本人には最もとって欲しいものですね。 私の身の回りでもみそを自分で作られるが増えてきました。 自分で仕込んだみそは、材料(大豆、米、塩、麹、菌など)が異なるため、それぞれがまったく違うものになります。 そして、出来上がったみその味も、菌も、効能もまったく違います。これがまさに本当の「手前味噌」ですね。昔はかぜなどが治りにくかった時は、むこう10件の […]

no image

2019年の稲刈りが終了しました

今回の3連休の間に今年も無事に稲刈りが終了しました。 お手伝いしていただいた皆様、本当にありがとうございました。 子どもたちは1日中走り回ったり、魚や虫を捕まえるのに夢中で楽しい時間になったと思います。現代の田んぼにもまだ、これらの自然が多く残されているのは嬉しいですね。 刈った稲は、ハセがけして天日干しです。2~3週間程天日干しした後に脱穀する予定です。フィチン酸やアブシジン酸などのいわゆる植物毒(種子毒)について、その害を強調する意見も多くみられます。 種子毒は、食べられてしまうと植物が子孫を残せなくなるために含まれているとされていますが、多くは発芽のときに分解され、毒性が低下すると考えら […]

小麦やグルテンフリーについて

古代小麦(スペルト)の種をいただきました。 たったこれだけです(笑)。 今回の記事は、最近注目されている小麦、グルテンについてまとめ、なるべく広い視点(長期的、広範的、網羅的)から問題点を整理してみました。 平成24年度の日本人一人当たりの年間米消費量は56.3kg、年間小麦粉消費量32.9kgであり、小麦粉は今や米と並んで、日本人の主食といっても良い状態になっています。世界的に見ても、小麦はトウモロコシ、コメと並んで3大穀物の一つであり、古くから(1万年以上前から)栽培されて来た主要な作物です。 しかし、最近、有名なスポーツ選手の食事法を紹介する本や過激なタイトルで誘導する本など、小麦粉やパ […]

PageTop