甘酒のススメ

米麹から甘酒を作ってみました。

フェイスブックで紹介している発酵食品シリーズとしては、第7弾になります。

 

私の本にも「砂糖は百害あって一利なし」と簡単に解説しているのですが、甘酒はとってもヘルシーな飲み物で、別物といってよいほどのものなのです。

 

私は講演会などで「甘いものがどうしてもほしい時はどうすればよいですか?」と質問されたときは、真っ先に「甘酒!」と答えています。

甘酒は「飲む点滴」といわれるほど栄養価の高い食品になります。

 

甘いものや糖類は健康によくない一面がありますが、甘酒にはそれを補うに十分以上のメリットもあるのです

 

良い機会ですので、いくつか解説しブログにも書いてみます。

 

①甘酒には100種類以上の酵素が含まれる

3大栄養素である糖質、タンパク質、脂質をそれぞれ代謝するアミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ以外にも、人が利用できない植物の細胞壁の構成成分である食物繊維を分解するセルラーゼなどです。

酵素が尽きると寿命も尽きるというくらい酵素は重要です。一生に産生できる酵素の総量は決まっているという説もあり、酵素を補充するジュースやサプリメントが流行っていますが、甘酒はまさに天然素材の酵素ドリンクといって良いでしょう。

 

②ビタミン類も大量に含まれる

特に現代人が不足しがちなビタミンB群(B1,B2,B6)が豊富に含まれるほか、パントテン酸、イノシトール、ビオチン、葉酸なども豊富です。

糖質を摂る時(甘酒にはブドウ糖が多く含まれています)は特にビタミンB群が重要なのですが、その他のビタミンも豊富であることに注目です。

 

③全ての必須アミノ酸を含む

人が自分で合成できず、食物などから摂る必要のあるアミノ酸を必須アミノ酸といいます。甘酒にはこの必須アミノ酸全9種類を大量に含んでいます。しかも、すべての天然食品でも最大量のアミノ酸が入っているといわれています。必須アミノ酸の摂取のために肉類を推奨する考えもありますが、腸内環境から視たらどうでしょうか?

 

④健康に良いファイトケミカルや二次代謝産物もたくさん

コウジ酸、リンゴ酸、アスペルギリン酸、ゲオダイン、オリザシスタチン、アルブチン・フェルテ酸などが代表です。これらのすべてが重要な働きをしていますが、他にも未知のものも含めたくさんの栄養素を含むと考えられます。

 

⑤オリゴ糖、食物繊維(不溶性、水溶性とも)を含む

腸および腸内細菌を整える作用がとても強いことになります。いつも強調しますが、腸および腸内細菌の状態が人の健康にとって最も重要です。

 

腸内細菌の栄養は、ほとんどが糖質であり、タンパク質や脂質ではありません。腸の状態を良くするためには、腸内細菌を元気にすることに尽きるのですが、いちばん重要なことは、大腸の奥まで十分に栄養を届けることです。

 

糖質の中でも腸内細菌が利用できるのは、多糖類(いわゆるデンプン)、オリゴ糖、水溶性の食物繊維の3つになります。単糖類や二糖類(いわゆる砂糖類)は吸収が早く、大腸にとどきません。不溶性の食物繊維も腸内細菌が栄養として使うことはできません(便のかさを増し大腸を刺激し排便を促すなど腸にとっては有益です)。同様に肉類、乳・乳製品を食べても栄養は大腸まで達しませんし、これらに食物繊維などは含まれません。

 

つまり、すべての糖質をひとまとめにして、まるで悪者にする「糖質制限食」が流行っていますが、私はとくに日本人は糖質制限をしてはいけないと考えています(糖質制限についての情報やそれを結論づける理論はあらゆる情報を見聞きし、検討しましたが・・・)。未精製な多糖類(いわゆるデンプン=米、いも、豆、大麦など)は極端に制限してはいけないのです。

これらのことについては、重要ですのでこの後ブログで詳しく解説して行きます。

 

⑥ミネラルがたくさん

甘酒はとても多くのミネラルにも飛んでいます。

主なナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛などになりますが、特筆すべきことは、微量元素の銅やマンガンも豊富に含みます。

 

以上により、甘酒には健康に良い数々の効果があります。

美肌、美白、保湿、美髪、ダイエット、疲労回復、滋養強壮、夏バテ防止などが有名ですが、特に腸・腸内細菌を整える効果が強いことが重要です。

 

それにより、便秘・下痢の解消、免疫の増強、脳の活性化、リラックス効果、あらゆる現代病の予防(アレルギー、自己免疫疾患、がん、生活習慣病、うつなど)、老化防止などが期待されます。

 

繰り返しますが、まさに、甘酒は飲む点滴(栄養補給、薬代わりの両方の意味)といって良いでしょう。

 

ただし、甘酒には多くの糖類(ブドウ糖)が含まれていますので、GI値が高い(血糖値を上げる作用が強い)ですので、一度に大量に摂取することは控えましょう。どんなに良いものでも「過ぎたれば、なお及ばざるが如し」です。

 

大人で1日200ml程度までとし、数回に分けて飲むのが良いと言われています。まさに点滴のようにちびちび飲むのが良いのかもしれません。我が家では自家製豆乳ヨーグルトに混ぜてラッシーとして飲むことが多いです(感動の美味しさです)。

関連記事

no image

月刊「クーヨン」の今月号2018年10月号の記事

オーガニック系育児雑誌「クーヨン」の今月号(2018年10月号)が発売になっています。 今月号の特集は「子どもを壊す食べ方させてませんか?」です。 私は「腸が元気になる“引き算”の食べ方」という記事で登場しています。 腸および腸内細菌の状態が人の健康にとって最も大切なことを繰り返しお伝えしています。 今までの医学、栄養学、代謝学、食事論、健康論・・・は、この最も大切な腸内細菌の概念が欠如しています。 腸内細菌が元気であれば、腸内細菌がすべての栄養素(必須アミノ酸、必須脂肪酸、短鎖脂肪酸、ビタミン、ミネラル・・・)を補ってくれます。 腸内細菌という概念がなければ○○が不足する、人が作れない・・・ […]

no image

発酵食品作りに使う種麹の完成

無事に種麹の培養が終了し今年の発酵食品に使う種麹が取れました。 米(3分つき米)1kgからとれた種麹はわずかに10gでした。 片栗粉などで10倍に希釈して冷蔵庫で保存します。冷蔵庫ではほぼ半永久的に保存できます。 この10倍希釈した種麹1gから1kgの穀物(米、豆、麦など)を発酵して麹(米麹、豆麹、麦麹など)を作ることができます。 先日の菌の培養開始の記事で紹介しましたが、日本の主な調味料(みそ、しょうゆ、みりん、酢、酒、甘酒など)は麹菌で発酵させた麹から作ります。 日本は世界で一番食料の破棄(残飯量)が多い国であり、食べものが溢れていますが、本当の意味で食べられる(安全な)食べ物がなくなって […]

no image

本日の収穫 2018.8.17

本日の収穫です。 毎日新鮮で安全な野菜が採れる・・・このことだけで本当に幸せです。 現代は、捨てられるほどたくさんの「食べる」ものが溢れているにも関わらず、真の意味で「食べられる」ものがなくなってきています。 作物は地球(空気、水、土、微生物)の形が変わったものであり、私たちの体は、元をたどれば地球で出来ています。 地球を傷つけるすべての行為は、巡り巡って自分たち(人)の体を傷つけています。     現代病(アレルギー、自己免疫疾患、生活習慣病、がん、発達障害・・・)が爆発的に増加しており、日本を含めた先進国のほとんどの人が病気になっていますが、これは当たり前のことが当たり前に起きている結果で […]

no image

みその仕込み開始

本格的に今年度の調味料作りを始めます。 まずは、調味料の定番「みそ」になります。 みそは日本の調味料の代表であり、すべての食べ物のなかで最も体に良いものの代表でもあります。食の欧米化に伴い、みそ汁をとらない子ども達が増えているそうですが、日本に住む日本人には最もとって欲しいものですね。 私の身の回りでもみそを自分で作られるが増えてきました。 自分で仕込んだみそは、材料(大豆、米、塩、麹、菌など)が異なるため、それぞれがまったく違うものになります。 そして、出来上がったみその味も、菌も、効能もまったく違います。これがまさに本当の「手前味噌」ですね。昔はかぜなどが治りにくかった時は、むこう10件の […]

稲霊からの種麹の作成

ついに長年の望みであるオリジナルの種麹の作成(培養)に成功しました!! 現在フェイスブックで紹介している発酵食品シリーズでは第13弾になります。   種麹をご存知でしょうか? 種麹は、様々な麹(米麹、豆麹、麦麹)を仕込むときに使う穀物の発酵を行う始まりの菌である麹菌の固まり(胞子だけを集めたもの)です。 図に示すように種麹からは非常にたくさんの発酵食品をつくることができます。とくに、私たち日本人の健康にとってなくてはならない発酵食品(みそ、しょうゆ、みりん、酢など)は麹菌の発酵から始まります。   今回は、私たちが作っている米の稲わらについていた天然の麹菌のかたまりである「 […]

PageTop