月刊「クーヨン」2018年11月号の記事

オーガニック系育児雑誌「クーヨン」の今月号(201811月号)が発売になっています。

今月号の特集も必見です。テーマは「子どもの虐待 もしかしたらわたしも?」~しつけと虐待はどう違う?~です。


・虐待はひとごとではない
・イライラや攻撃性とそのベースにある不安、恐怖
・虐待にならない環境づくり
・児童相談所への通報とその後
・虐待体験にて思うこと


など様々な角度から子ども虐待を取り上げています。

昨年1年間の児童相談所(児相)への相談件数は13万件以上、警察から児相への通報も6万件以上になっており、毎年増加の一途をたどっています・・・

レスキューとして児相への通報が必要なことももちろんあると思いますが、通報は根本的な解決法ではありません。親がなぜ子どもを虐待するのかの根本にアプローチする必要があります。

つまり、虐待は社会の縮図であり、社会全体が問題を抱えているということの表れなのです。そして社会に歪みがあると、最も弱いものである子どもにシワ寄せが向かいます。

子どもの心身の健全な発達のために最も大切なことは、絶対の安心感です。子どもには、何よりもまず親と一緒のときに精神的にも肉体的にも守られているという安心感が大切です。よくいわれる自尊心や自己肯定感もこの絶対の安心感というベースの上に育っていくからです。ですから、親が子どもを虐待すること以上に悲惨なことはないでしょう。

拙書「自然に沿った子どもの暮らし、体・心のこと大全」の心の章もぜひご参照ください。
https://www.amazon.co.jp/dp/4479784349/

私がいつも担当している子ども病院という連載のテーマは「伝染性紅斑(リンゴ病)」です。


興味のある方はぜひ月刊クーヨンの今月号をごらんください。

関連記事

no image

母乳育児のすすめ

yahooニュースに以下の記事が載った影響もあり、母乳育児についていくつか質問がありました。良い機会ですので、母乳に関しての小児科医としての私の考えをまとめました。 「【成人T細胞白血病ウイルス HTLV1制圧へ】「完全ミルク育児」を推奨 厚労省研究班 母子感染対策見直し」 人工乳ではなく、母乳を与えることのメリットには実にたくさんのことがあります。簡単に言えば、短期的にも長期的にも成長、発達、健康、心理面のすべてに良い影響を与えるということです。   まず、母乳のメリットのうち、代表的なものを挙げてみます。   ①完全栄養食である 母乳は人の一生で唯一の完璧な、赤ちゃんに […]

no image

月刊「クーヨン」2019年3月号記事「インフルエンザ」

オーガニック系育児雑誌、月刊「クーヨン」の今月号2019年3月号が発売になっています。今月号のクーヨンの特集は、「子育て家族の防災・減災」です。 私がいつも担当している子ども病院という連載のテーマは「インフルエンザ」ですが、インフルエンザの記事を書くのは3回目になります。 何度も書いていますが、私はインフルエンザについては次のように考えています。 ・インフルエンザはただのかぜ ・インフルエンザの予防接種は不要 ・インフルエンザに病院の受診(とくに早期の)は不要 ・インフルエンザの検査は不要 ・インフルエンザの治療薬は不要 今シーズンはインフルエンザの記事をいくつか追加しましたので、これまでFB […]

no image

月刊「クーヨン」の今月号2018年9月号の記事

オーガニック系育児雑誌、月刊「クーヨン」の今月号2017年9月号が発売になっています。 今月号のクーヨンの特集は、「だっこ・おんぶを見直してください」です。 赤ちゃんの抱き方が、母乳の飲みからから体幹の発達、脳の育ちにも影響を与えています。赤ちゃんは、だっこやおんぶのたびに脳を覚醒させているのだそうです。はいはいと体幹の発達の関係、体幹と頭、心の発達の関係にも注目です。 私は子ども病院という連載の内科(小児科)部門を担当しています。今月号は「水ぼうそう」についてです。 興味のある方は、ぜひ今月号の「クーヨン」をご覧ください。 帯状疱疹の低年齢化が急速に進んできています。先日当診療所にも、ついに […]

no image

月刊「クーヨン」2019年5月号記事「脳が育つ暮らし方、食べ方」

オーガニック系育児雑誌「クーヨン」に連載中です。 今月号(2019年5月号)は予防接種についての考え方をまとめましたが、先月号を紹介していませんでした。2019年4月号の特集は「脳が育つ暮らし方、食べ方」になります。 特集では、子どもの脳の発達のために「運動」「足育」「視る力」「食事」のそれぞれ観点から家でできることがまとまっています。 足育や視るという視点も含まれているところがクーヨンさんらしいですね。 私は「かしこくなる本当の食べ方」として食事の項を担当させていただき、8ページの特集記事になっています。いつも言っていますが、腸および腸内細菌の状態が人の健康にとって最も大切ですから、当然、腸 […]

no image

自閉症を含む発達障害と腸および腸内細菌の関係

少し遅くなりましたが、糞便移植により重症の自閉症の子の症状が47%も減少したという報告の記事をシェアいたします。 http://karapaia.com/archives/52273117.html 糞便移植というのは、簡単に言えば腸内細菌を移植するということです。腸および腸内細菌の状態が人の健康に最も重要です。ですから、健康な人の腸内細菌を移植することにより多くの病気を改善できる可能性があり、実際に既にたくさんの難病や生死に関わるような重篤な病気に対して行われ、効果が確認されています。 今回の記事は、自閉症を含む発達障害と腸および腸内細菌の関係まとめます。結論は、発達障害は腸および腸内細菌の […]

PageTop