月刊「クーヨン」2019年5月号記事「脳が育つ暮らし方、食べ方」

オーガニック系育児雑誌「クーヨン」に連載中です。

今月号(2019年5月号)は予防接種についての考え方をまとめましたが、先月号を紹介していませんでした。2019年4月号の特集は「脳が育つ暮らし方、食べ方」になります。

特集では、子どもの脳の発達のために「運動」「足育」「視る力」「食事」のそれぞれ観点から家でできることがまとまっています。
足育や視るという視点も含まれているところがクーヨンさんらしいですね。

私は「かしこくなる本当の食べ方」として食事の項を担当させていただき、8ページの特集記事になっています。いつも言っていますが、腸および腸内細菌の状態が人の健康にとって最も大切ですから、当然、腸内細菌にとって良い食事は、そのまま脳にとって良い食事となります。

どんな食事が体に良いかの説明に複雑なメカニズムや分子で説明されることが多くなりましたが、難しく考える必要は全くないと思います(これらを全く否定するつもりはありませんが^^)。

日本に住む日本人は、日本の伝統食である和食を中心に考えればいいだけです。ただ、農薬や化学肥料、様々な添加物を使っていない食材や調味料を使うことは大切なことです。

子ども達のために、なるべく環境毒や化学物質に汚染されていない食べ物を、家庭で、手を掛けて作り、美味しいものをみんなで食べる。まずは最も基本ですが、これが最も素晴らしい栄養で愛情になり、これに勝る食事はありません。

食事の原則をあえて挙げれば①少食②地産地消で旬のもの(身土不二)③精製してないもの(一物全体)④発酵食品をとる⑤食物繊維をとる⑥よく噛む⑦ゆっくり楽しく食べる・・・などになります

和食ですので、おかずの基本はまめ(まめ)ご(ごま)わ(わかめ=海藻)や(やさい)さ(さかな)し(しいたけ=きのこ)い(いも)になります。

控えた方がいいものは、書き切れないほどたくさんあるのですが、今回の特集では、砂糖、小麦、牛乳、油全般なとを挙げました。

これらも、なるべく控える、嗜好品として摂る、農薬や添加物の少ないものを摂るなど、摂るならば摂りかたを工夫することですね。あまり厳密に考えると、自分(家族)が楽しくありませんし、友達もいなくなりますし、自分の生きる道を狭めることになることもあります。

どのようなものであれ、自分(達)が心地よいと感じないものは健康にいいはずがありませんね。もちろんストイックに実施する方がいい場合もありますし、そのようにされている方も否定はしません。

私がいつも担当している子ども病院という連載の今月号のテーマは「おたふくかぜ」です。興味のある方は、ぜひ今月号の月刊「クーヨン」をご覧ください。

ワクチン反対派へのバッシングが激しくなってきていますので、来月は急きょ内容を変更し、予防接種についての「私の意見」をまとめています(私は反対派ではありません^^)が、近日中に新ためて紹介いたします。

関連記事

no image

月刊「クーヨン」の今月号2018年10月号の記事

オーガニック系育児雑誌「クーヨン」の今月号(2018年10月号)が発売になっています。 今月号の特集は「子どもを壊す食べ方させてませんか?」です。 私は「腸が元気になる“引き算”の食べ方」という記事で登場しています。 腸および腸内細菌の状態が人の健康にとって最も大切なことを繰り返しお伝えしています。 今までの医学、栄養学、代謝学、食事論、健康論・・・は、この最も大切な腸内細菌の概念が欠如しています。 腸内細菌が元気であれば、腸内細菌がすべての栄養素(必須アミノ酸、必須脂肪酸、短鎖脂肪酸、ビタミン、ミネラル・・・)を補ってくれます。 腸内細菌という概念がなければ○○が不足する、人が作れない・・・ […]

no image

月刊「壮快」2018年9月号「人を操っているのは腸内細菌ではないか」

健康雑誌の月刊「壮快」に「自然派医師が土をいじる。菌とたわむれる。」という記事を連載中です。 今月号(2018年9月号)は連載第9回目「人を操っているのは腸内細菌ではないか」です。 数年前、最も有名な科学誌「ネイチャー」の腸内細菌についての特集号のタイトルは「(人の)操縦席に載っているのは誰か?」でした。 腸内細菌が脳の発達、自閉症、心の病気、人格・性格・行動、学習、認知、ストレス応答など人の精神活動も支配していることが次々とわかってきています。 私たちがあれこれ食べたり、欲したりするのは、実は腸内細菌が指令を出しているからかもしれませんね^^ 自閉症などの発達障害が、さまざまな現代病(アレル […]

no image

月刊「壮快」2019年1月号記事「日本人の腸内細菌が喜ぶ“七つの食事の基本”」

健康雑誌の月刊「壮快」に「自然派医師が土をいじる。菌とたわむれる。」という記事を連載中です。 今月号(2019年1月号)は連載第13回目「日本人の腸内細菌が喜ぶ“七つの食事の基本”」です。 前回の記事は、腸内細菌を元気にする食事として①和食と自然食②「まごわやさしい」について解説しました。 今回の記事は、前回の続きで、私の考える以下の食事の7原則についてです。 ①少食②身土不二(地産地消で旬のもの)③一物全体④食物繊維を摂る⑤発酵食品を摂る⑥良く噛む⑦楽しく食べる 「何を食べるか」とは、自分の体(正確には心身)の材料をこの世界のどこからもってくるかということと自分がどのように生きているか(この […]

no image

月刊「クーヨン」2019年2月号記事「腸が元気なら夜泣き・ぐずりに悩みません」

オーガニック系育児雑誌「クーヨン」の今月号(2019年2月号)が発売になっています。 今月号の特集は「夜泣き解消で子も親もぐっすり」です。私は「腸が元気なら夜泣き・ぐずりに悩みません」という記事で登場していますが、簡単に補足します。 夜泣きとは、乳幼児が夜にはっきりとした原因がないのに泣くことを言います。一般的には、3ヶ月以降の子どもでは小さいほど泣く傾向がありますが、これは他の表現手段がないためと考えられています。通常3ヶ月〜4歳くらいまでみられ、発達障害があると12〜15歳くらいまで続くことがあります。 始めに、夜泣きと腸内細菌の関係についての重要な報告を紹介します。 まずは、イタリア、ト […]

no image

月刊「壮快」2018年11月号「現代病を招く免疫異常をおさめられるのは“腸”だけ」

健康雑誌の月刊「壮快」に「自然派医師が土をいじる。菌とたわむれる。」という記事を連載中です。 今月号(2018年11月号)は連載第11回目「現代病を招く免疫異常をおさめられるのは“腸”だけ」です。 私たち人は、単独の存在ではなく、おびただしい数の微生物と共存している生態系です。この概念があるのとないのでは、病気や健康についての理解がまったく異なったものになります。 免疫系とは、私たちの体を守る働きをする仕組みですが、実際には、私たちの体からみての異物を排除する反応になります。異物とは、ウイルス感染細胞、がん細胞、病気を引き起こす病原体(細菌やウイルス)、毒素など体に害を与えるもののことです。 […]

PageTop