ある1日 ~息子の発熱~

昨日、1歳9か月になる息子が熱を出しました。

子どもが熱を出した場合、どのように対処するでしょうか。

病院(救急病院)に駆け込む?

熱さましを使う?

抗生剤を飲む?

カゼ薬を飲む?

もちろん、これらのことが必要になる場合もあるかもしれませんが、私の家庭では、どれも行いません。

息子は、元気はありませんでしたが、機嫌は悪くありません。

水分をたっぷりととり、おしっこも十分出ていました。

熱は最高40.6度になりました。

解熱剤(熱さまし)、抗生剤、風邪薬などは一切使いませんでしたし、もちろん病院にもかかりませんでした。

このような行動に対して、ネットでは「これは虐待である」との意見が出ることがあるようです。本当にそうでしょうか?

いいえ、

私は小児科医、つまり、西洋医学の医師(プロ)です。

また微生物学者であり、ウイルス学者でもあります。

私は(医者ならだれでも)知っています。

カゼを治す薬はありません。

私は(医者ならだれでも)知っています。

熱が出た時に、抗生剤や解熱剤(熱さまし)は不要です。

発熱の原因のほとんど(90%以上)はウイルス(いわゆるカゼ)で、抗生剤は全く効果がありません。

効果がないどころか、様々な副作用がありますし、腸内細菌や環境の微生物に大きな影響を与えます。

解熱剤(熱さまし)も全く必要なく、副作用もあります。かえって病気の経過に悪い影響(脳炎脳症、劇症肝炎など、場合によっては重大な影響)を与え、回復を遅くします。

今回、西洋医学の薬を使わなかったからと言って、何もしなかったわけではありません。

里芋湿布やキャベツ湿布で、熱による症状を軽減するお手当をしました。

水分をこまめに与え、機嫌・身体の動き・意識状態・汗をかいているか・水分はとれているか・おしっこは出ているかなどをこまめにチェックしました。

私は、誰よりも息子を愛していますし、高熱などの時には、医者であっても心配になりますし、1日でも早い回復を願って最大限の努力をしています。

西洋医学の薬は、対症療法であり(根本を治しているわけではない)、息子の長期にわたる影響を考えて必要ないと判断しました。

ワクチンも全く同じ理由で、今のところ一つも打っていません(詳しくはワクチンの記事を参照してください)。

息子の将来や未来の子どもたちのことを真剣に考えているからです。

これが、虐待になるでしょうか?

子どもを本当に心配し、勉強し対処している親が虐待?

安易にくすりを飲ませたり、ワクチンを打ったりしなくても、大切な子どもをみられるような親になることこそが子どもたちのためだと私は考えます。

「自然派の育児をしている両親はどんな場合でもくすりを一切使用しない」などと極論を述べて批判する人をたまにみかけます。それは、自分の考えに沿わない人を非難するための詭弁でしょう。

全ての場合に抗生剤や解熱剤(熱さまし)、その他の西洋医学のくすりが必要ないというわけではありません。

抗生剤は細菌性髄膜炎や肺炎などの重篤な細菌感染症には使うべきでしょう。

しかし、熱が出た時に抗生剤が必要な場合は実際にはほとんどありません。

小児科医として断言しますが、現在の日本では、本当に抗生剤が必要な場合は1人につき1年に1回もありません、一生を通じて数える程度でしょう。

判断が難しい場合は、自分の信頼できる医師を遠慮なく受診しましょう。

始めは自分で判断できなくとも、病院にかかったり、かからなかったり、様々な経験を重ねることにより、お母さんや保護者の方も成長していき、お子さんにとっての最高の名医になれます。

子どもたちのもっとも近くにいて、もっとも接していて、もっとも理解しており、そしてもっとも愛しているのですから

くすりを出すことだけではなく、そのためのサポート(子供だけでなく、両親や保護者を含めた)をすることが、医師の本来の役割だと思います。

くすりや病気・症状に対する考え方、対処法は今後このブログでも詳しく解説していきます。

翌日、息子の熱が平熱まで下がり、元気が出てきました。

昨日は水分だけでしたが、今日はご飯も食べられるようです。

 

朝、起きてきたときに、息子がわたしの首に手をまわしてピタッとくっついてきました。いつもはこんなことをしません。

 

息子は、甘えん坊ですが、抱っこはあまり好きではないからです。

それが、抱っこされたまま1分、2分と過ぎていきます。無言です。

時々、私の背中をポンポン叩いて何かを伝えているようです。

「お父さん、ありがとう」

「お父さん、もう大丈夫だからね」

まだ単語しか話せない息子から確かにメッセージを受け取ったと思います。

ただの親バカでしょうか?

その後は、ケロッとした感じで普段の息子に戻り、おもちゃで遊び始めました。

関連記事

no image

DIYで棚の作成

DIYで家のあちこちに簡易棚を作ってみました。 今回は、子ども部屋の収納棚、天井下の高い部分の収納、リビングの小物を置く棚などになります。 子どもが小さいと手が届かない場所にちょっとした棚があると便利ですね。皆さまはどのようにされていますでしょうか?  

no image

視野を大きく持ちましょう~(健康についての)全く異なる考え方が出てくる理由~

現代は情報化社会であり、本、テレビ、新聞、雑誌などで、病気や健康に関することを毎日見聞きします。 健康ブームもあり、様々な健康法が世の中にはあふれています。 最近話題になったことを上げると・・・ プチ断食 朝バナナ エゴマ油 ココナッツオイル チアシード 水素水 糖質制限食 ローフード ・・・ (注 これらの個々のものについて良い・悪いというつもりはありません) しかし、巷に流れる健康法の多くはブームが終わると、火が消えるように消えていきます。 そして、新たな健康法が次々に登場します。 さらに最近では、ネットで情報を発信する人も多くなり、実にたくさんの人が、様々な健康法をもっともらしい理由を述 […]

no image

「夕刊フジ」(夕刊紙)が私の新刊「感染を恐れない暮らしかた」を紹介してくれました。

「夕刊フジ」(夕刊紙)が私の新刊「感染を恐れない暮らしかた」を紹介してくれました。 昨日発売(6/11発売、日付は6/12号)のものになります。私の本を「絶賛」していただいています^^ また、 ・本間流「新型コロナとの向き合い方」 ・私のこれまでの経緯 ・私の普段の活動 ・各論の自然に沿った生活 などについても、とても簡潔にわかりやすくまとめた記事になっています。ありがとうございます!! 「夕刊フジ」には公式ウェブサイトでも公開になっています。https://www.zakzak.co.jp/smp/lif/news/200612/hea2006120003-s1.html 私の新刊「感染を恐 […]

no image

DIYでねこのベッドの作成

DIYでねこのベッドを作り直しました。 段ボールで作っていたベッドがひしゃげて来ましたので、余っている木で簡単に作りました。設計図なし、定規なし、所要時間約45分です。 長さだけ合わせて、次々にのこぎりで切り、組み合わせています。少し変形している部分は強制的にねじ止めしています^^ いつまでも元気で仲良く暮らしてほしいですね。   

no image

DIYで子どものおもちゃの「キッチン」を作りました

趣味のDIYで子どものおもちゃの「キッチン」を作りました。 久々の大作になりました。 材料は、木、アクリル板、釘、蝶番、マグネット。 道具は、のこぎり、ドライバードリル、グラインダー、紙ヤスリとシンプルなものだけで、ジグソーも丸ノコもソーガイド使っていません。 塗装はいつもの自然系ワックスBriwax「Antique Brown」と「Jacobean」でシンプルな2色に仕上げました。 設計図から書き、すべての木をのこぎりで切り、曲線はグラインダー加工です。子どもが使うので、手が触れる部分はすべて面取りし(角を丸め)、表面を丁寧にヤスリ掛けしてから塗装しています。表面からは釘が触れない様に丸棒で […]

PageTop