発酵食品作りに使う種麹の完成
無事に種麹の培養が終了し今年の発酵食品に使う種麹が取れました。
米(3分つき米)1kgからとれた種麹はわずかに10gでした。
片栗粉などで10倍に希釈して冷蔵庫で保存します。冷蔵庫ではほぼ半永久的に保存できます。
この10倍希釈した種麹1gから1kgの穀物(米、豆、麦など)を発酵して麹(米麹、豆麹、麦麹など)を作ることができます。
先日の菌の培養開始の記事で紹介しましたが、日本の主な調味料(みそ、しょうゆ、みりん、酢、酒、甘酒など)は麹菌で発酵させた麹から作ります。
日本は世界で一番食料の破棄(残飯量)が多い国であり、食べものが溢れていますが、本当の意味で食べられる(安全な)食べ物がなくなってきています。様々な農作物や食料品も同様ですが、日本人の健康に欠かせない調味料も例外ではありません。
麹菌を究めると、ほとんどの調味料を自作、自給自足することができます。今回の種麹を使ってまずは米麹を作ってみて麹菌が使えるかどうかを確認したいと思います。
米麹を作る方法ですが、主に以下の3通りの方法があります。
①自作の種麹から作る(次回はこれになります)
稲につく麹菌の塊である稲だまから培養して種麹にする方法です。
これができたら究極の身土不二です。その土地に住む人の体とその土地の土であり微生物は同じものであるという考え方です。詳しくは下記を参照してください。
https://shizenha-ishi.com/blog/microbe/29/
麹菌はカビ菌の一種ですので、衛生管理を徹底してください。
②③の方法で麹の扱いに慣れてからトライするのがいいかもしれません。
稲だまからオリジナルの麹菌を採る場合は麹室(麹を作る箱)を新しくすることをお勧めします(一度培養した麹菌は次の培養で優先的に増えやすいからです)。
②市販の種麹を購入する
種麹を作っているメーカー(全国に10か所程度?ネットでも購入できます)、近くの麹屋(米麹などを販売していましたが今ではほとんど残っていない)や蔵元(みそやしょうゆ、お酒の)から購入します。それぞれの目的に合わせてたくさんの種類の麹菌があります。
③市販の米麹を増やす方法
市販の米麹にも生きた麹菌がたくさんついていますので、これを種麹代わりに使用して増やす方法で友麹法といいます。最も簡単にできますが、長期保存には向きません。
様々な麹や発酵食品、麹室の作り方などについても私の本「病気にならない食と暮らし」に詳しく書いています。ぜひ参考にしてみてください^^
https://www.amazon.co.jp/病気にならない食と暮らし-本間真二郎/dp/4860087623/