自然農の畑の紹介 Vol.4

わが家の自然農の畑の状態を不定期に紹介しています。

 

今回は、自然農の畑に雑穀の種を撒きました。

 

雑穀は毎年6種類育てています。

白ヒエ、もちアワ、もちキビ、たかキビ、ハトムギ、アマランサスになります。

一番始めだけ野口種苗さんの種を購入し、その後は取れた種を蒔いてつないでいます。

 

野口種苗さんは固定種、在来種を扱っている種屋さんで、F1の種の意味や日本の種の現状などについてなどの講演会を全国的に開催されています。

野口種苗さんのホームページはこちら

http://noguchiseed.com/hanbai/

 

畑の野菜を植える高くなっているベッドのような部分を畝(うね)、低くなっている部分を畦(あぜ)といいます。

野菜は水分が多いと良く育たないため、畝と畦が必要になります。

 

借りている畑の面積が限られていますので、雑穀はなんと通常は利用しない畦の部分に蒔いています。

 

畦の幅はわずかに50cmですし、畦ですので、歩く通路のような感じで硬く踏み固められた状態のところもあります。

 

それでも、雑穀の生命力にはものすごいものがあり、全く問題なく成長します。

 

もちろん肥料なども全く施しませんが、タカキビやアマランサスは軽く2m以上になります。

 

わずかに長さ7mの畦に1列ずつしか蒔きませんが、家族で食べるには十分過ぎるくらいの量が収穫できます。

 

雑穀の脱穀にはインペラー式の脱穀機が便利とのことですが、わが家にはないため市販の家庭料理用のミキサーで少量を脱穀しますが、現時点では実験的に栽培して種をつないでいく意味合いが大きいです。

 

わが家の畑は実験農場のような意味もありますので、自然農をベースにしていますが、一部(全体の4分の1弱)は有機資材をつかっているエリアがあります。

 

ちょっと肥料を使わないとほとんど育たない野菜があったり、自然農と有機農の違いを見てみたい場合などがあるからです。

最終的にはすべて自然農でと考えているのですが、私の知識や手技などの問題もあり、現実にはなかなか難しいためと、現時点では、あまり有機農、自然農、自然農法・・・と難しく考えずに、自然の循環に沿っていれば良いのではと考えています。

 

有機資材として使う肥料は、わが家の生ゴミをEM発酵させたものだけです。あとは防虫ネット(比較的安価な寒冷紗)、ウリ類の敷きわら(共同で作っている無肥料米のもの)くらいでしょうか。

 

EM(有用微生物群)に関しては、FBFであり、すぐ近くの那須町に有機農やワークショップ等でEMの普及に努められているEM柴田農園の柴田和明さんがおられますので、とても心強いです。

 

柴田さんはEMによる放射能除染の効果を確かめるために、わざわざ放射線量が比較的高いと言われる那須町で有機農をされているとってもスゴイ人です。

 

そして、実際に柴田さんの畑からとれる作物からは見事に放射能が全く検出されません。

柴田さんのご紹介はこちら

http://www.emkanto.net/mijika/sizennnouhou/140729/1400729.html

 

いずれにせよ、畑の状態は毎年代わりますし、いろいろと実験的に試しながら良い方法を模索していくことも楽しい過程になります。

 

雑穀の撒き方ですが、以下のようにとっても簡単です。

①50cmの幅の畦の真ん中ほどに三角ホーなどで浅い溝を作ります

②①の溝に雑穀と種をぱらぱらと蒔いていきます

③溝の側面部の土を三角ホーで軽く崩しながら種に軽く土がかかるようにします

④上から踏んだりして土を種に密着させます

 

今年の雑穀は有機農をしているエリアの畦に蒔いてみました。

 

通常、カボチャやスイカ、ウリなどの畑は蔓がとても長く伸びますので3m程の幅を用意するのですが、スペースなどの関係もあり、わが家の畑の畝の幅は育てる野菜に関わらすにすべて1m固定になっています。

 

雑穀がこの場所に植えてある白ウリ(おそらくこれからものすごく蔓が伸びます)などとどのように共生するのか今から楽しみです。

 

 

関連記事

自然農 その3 自然農のしくみ②

前回の記事の続きで自然農のしくみについてです。   3. 農薬をやらない(虫をとらない)   肥料(一部の有機肥料も含め)を与えると、余計な肥料分を分解するために、今度は虫がやってくることになります。いわゆる害虫と言われる虫は実は肥料を与えるほどやってくるのです。   この虫を駆除するために今度は農薬が必要となります。   自然から外れた現代の通常の慣行農業(一部の有機農でさえも)は土(微生物)を破壊し、地球環境を汚染し、また肥料、農薬を与え続けるという悪循環になってしまっています。   私たちの体に起こっていることもまったく同じですね。   現代生活は、腸内細菌などの常在菌を傷つけ […]

no image

雑誌 「天然生活」の2020年7月号に私の特集記事が載りました。

シンプルで丁寧な暮らしを楽しみ、育むことをコンセプトにしている雑誌「天然生活」の今月号(2020年7月号)に私の特集記事が載りました。 新型コロナウイルス騒動の大変な中、とても丁寧に、くわしく取材していただきました。 今回の特集は「健やかに過ごすため」です。私の記事は「病気にならない暮らし方」として、今までの活動の紹介を含め、考え方の要点をとても分かりやすくまとめた記事になっています。雑誌「天然生活」は写真もとってもきれいですね^^ 内容は、以下になります。 ①どんな生き物も自然から離れられない ②医の前に食があり、食の前に農がある ・農について ・食品の栄養価が下がっている理由と対処 ・微生 […]

自然農 その1

自然に沿っていれば病気にならないというのが私の基本的な考えです。   この考え方をベースに自然農、自然食、自然療法、自然分娩、自然に沿った暮らしなど「自然派の生活」をお勧めしています。   特に食べ物は人が健康に生きていくために最も基本となることです。   その食べ物を作るのが農ですが、現代農業は医療と同様に様々な問題を抱えています。   農薬、除草剤、抗生剤、化学肥料、一部の有機肥料、遺伝子組み換え食物、放射能など。   さらには、身土不二との関係、様々な器械や輸送などのエネルギーの問題、経済的な問題、継承者の問題などなどです。   安全で安心な食べ物を得るために、オーガニックや自然食料品の […]

自然農の畑の紹介 Vol.3

わが家の自然農の畑の状態を不定期に紹介しています。   夏野菜に支柱やネットを張りました。   できれば支柱やネットも竹や篠竹、麻ひもなどの自然の物を使いたいのですが、畑を始める際に購入した資材がありますので、今しばらくはこのようなスタイルで行く予定です。   前回紹介した大豆も無事に発芽してきています^^   畑の全体の広さは約100坪、300平米になります。 畑はできれば毎日見に行きたいので、診療所の隣にお借りしています。 一家族で食べるには広すぎる印象があるかもしれませんが、同じ畑で野菜、豆類、イモ類、麦類、雑穀類すべてを育てています。 &nbsp […]

no image

2019年の稲刈りが終了しました

今回の3連休の間に今年も無事に稲刈りが終了しました。 お手伝いしていただいた皆様、本当にありがとうございました。 子どもたちは1日中走り回ったり、魚や虫を捕まえるのに夢中で楽しい時間になったと思います。現代の田んぼにもまだ、これらの自然が多く残されているのは嬉しいですね。 刈った稲は、ハセがけして天日干しです。2~3週間程天日干しした後に脱穀する予定です。フィチン酸やアブシジン酸などのいわゆる植物毒(種子毒)について、その害を強調する意見も多くみられます。 種子毒は、食べられてしまうと植物が子孫を残せなくなるために含まれているとされていますが、多くは発芽のときに分解され、毒性が低下すると考えら […]

PageTop