検査陽性率の検討とCOVID-19の世界の現状(2020年10月末時点)

前回の記事で、現在第2波が来ているとされる西欧の解析のデータを示しました。要点は以下になります。
・現在、欧州ではCOVID-19の第2波が来ているのは確実である
・死亡数の増加はその程度も含めて陽性数ではなく陽性率(陽性者数/全検査数)の増加に一致して推移している。
https://www.facebook.com/shinjiro.homma/posts/2852586808399653


今回の記事は、世界の主要な80カ国のデータをまとめ、流行の現在のトレンドを概観し、陽性率と死亡率の関係も検討しました。


解析した80カ国のリストを図1に示します。この80カ国は、前回(7/22)に解析したものと同じ国になります。つまり、私の主張に合う様に意図的に国を選んでいるわけではありません。
https://www.facebook.com/shinjiro.homma/posts/2756597614665240


今回は、この中でPCR検査数のデータが不十分な14カ国を除いた66カ国(赤色は除外)で解析しています。


新型コロナウイルスの発生から現在まで(1/23〜10/25)の検査陽性数の推移から各国を以下の5つのグループに分けました。
①第1波が継続中の国(もちろん第2波は来ていない) 14カ国
②第1波収束後で第2波が来ていない国 8カ国
③第2波の継続中の国 37カ国
④第2波がすでに収束している国 6カ国
⑤分類不能の国 2カ国


さらに③の第2波が継続中の国には以下の2つの小グループに分けています。
・第1波と同程度か数倍程度の第2波が来ている国 24カ国
・第1波より遥かに大きい第2波が来ている国 11カ国


結果を表にまとめています。


現時点のCovid-19の世界の流行の大まかな傾向は以下になります(図2も参照)。
・ 西欧と東欧の全ヨーロッパでは、すべての国で第2波の始まりに入っている
・東アジアと中東の全アジアでは、第1波中の国、第1波収束後で第2波を認めない国、第2波中の国、第2波収束後の国がそれぞれほぼ同じ割合で混在している
・北米は、主に第2波中であり、第1波が継続中の国も少しある
・南米は、すべての国で長い第1波の終わりにさしかかっている。あるいは、小さい第1波後に継続して第2波が来たため、長い第1波のようにみえているかもしれません
・オセアニアでは、2カ国とも第2波が収束している
・アフリカはほとんどの国が第1波が収束しつつある時期であるが、第1波継続中の国と第2波が来ている国が1カ国ずつある


一つの流行は一時的には収束しますが、その後も少数の発生が続き、発生がなくなることはありません(おそらく今後ワクチンや治療薬が登場しても)。そして、その状態から第2波、第3波・・・はいつ来てもおかしくありません。


今までも繰り返して書いていることが全世界の解析から確かめられました。「コロナがない」としてしまうと現実との整合性がとれなくなります。


次に、陽性率(陽性数/検査数)を計算し、死亡数との関係について以下の2点を検討しました。
①陽性率と死亡数の推移(増加、減少、横ばい)が一致している
②死亡率の増減の程度がほぼ陽性率の上下の程度に一致している


表では以下のように色分けして示しています。
①②とも満たした場合を青 53カ国=80.3%
①だけの場合を緑 10カ国=15.2%
①②とも違う場合を赤 3カ国=4.5%


青と緑を合わせた国(つまり陽性率と死亡数の推移が一致している国)は95.5%にもなります。西欧だけでなく、世界中のほとんど国でみても、陽性率により死亡数の増減が程度も含めてほぼ予想できることがわかりました。


実は、各国から報告されている検査陽性数は以下の様々な理由により大きな違いがあります。
・検査自体の問題
  擬陽性など検査の精度の問題、検体のとり方、輸送、保存方法などの違い
・検査をする対象の違い
  積極的に検査する国、対象を絞って検査する国
・検査したくても出来ない国もある(途上国など)
  経済的な事情、スタッフや機器、検査薬の供給
・同じ人が何回も検査している数をどうするか
・回復後の陰性確認の検査数をどうするか
・抗原検査数を含めるか
・行政と民間の検査数を合わせるか
・曜日による変動
・データの抜けや後日になってからの修正がとても多い国がある
・検査の集計や解析方法、さらには報告基準
・・・


つまり、検査の基準や方法、報告の仕方がそれぞれの国によりまったく異なります。それにも関わらず、陽性率と死亡数の傾向が全体で95.5%の一致率というのは驚異的な結果になります。

陽性率は上に挙げた様々な要因の影響を受けないで解析できると考えられます。


全世界のほとんどの国で、陽性率により死亡率の推移(つまり流行の本当の深刻度)が(とくに、日本を含めた先進国では、ほぼ間違いなく)予測できることがわかりました。


各国の解析図は図21〜図70を参照してください。


日本やアメリカなどの主要国、現在第2波が来ている国の詳しい解析は次回以降の記事にします。


これまでに書いた記事のまとめは以下を参照してください。
https://www.facebook.com/shinjiro.homma/posts/2728645230793812
どうぞよろしくお願いいたします。

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